インバウンドと不法就労助長罪

2015年のユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞に、「爆買い」という言葉が選ばれました。このことが象徴するように、今やインバウンドビジネスへの対応が、企業の業績に大きく影響を与える時代となったと言えるでしょう。

インバウンド需要を取り込むために、外国人を雇用する企業も増えてきています。増加する外国人客に対し即効性のある手段として、今後、アルバイトも含め外国人の採用を視野に入れているという企業は相当数に上るでしょう。

しかし、外国人を雇用するにあたっては、注意が必要です。就労資格を十分に確認せずに外国人を雇用し、当該外国人が不法就労者に該当してしまった場合、たとえ不法就労にあたることを知らなかったとしても、不法就労助長罪に問われ、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれらを併科されるおそれがあります(出入国管理及び難民認定法73条の2)。

このような事態を避けるためには、外国人を雇用するにあたって、本人の申告のみに頼らず、積極的に就労資格を確認することが重要です。具体的には、在留カードや就労資格証明書、資格外活動許可書を確認し、当該業務を行う就労資格を有しているか、確認する必要があります。

その際注意すべき点として、在留資格の分類があります。在留資格には、活動類型に応じた資格と地位に応じた資格とがあり、前者の資格では、在留資格に該当する活動範囲でしか、就労が許されていません。しかし、在留資格の種別のみを見ても、当該業務の在留資格該当性の判断が難しいこともあります。また、資格外活動許可を経て就労する場合、就労時間に上限が定められており、これを超えて勤務させると違法となります。

このように、外国人の雇用の場合、注意すべき法律上のポイントがあります。判断に悩んだら、一度、当事務所までご相談ください。

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