労務コンプライアンス体制構築の必要性

1 労務コンプライアンスとは

コンプライアンスとは,法令を遵守することです。その中でも,労働基準法をはじめとする労働関係の法令を遵守した労務管理を行うことが労務コンプライアンスです。

 

2 労務コンプライアンス体制構築の必要性

労務コンプライアンスが不十分の場合,例えば,未払いの残業代があるとして多額の未払い賃金の支払いを求められた,パワハラ・セクハラ等のハラスメントを受けたので損害賠償の支払いを求められた,長時間労働が原因で従業員がうつ病になってしまった等といった問題が,弁護士や労働組合から突如として会社に通知されます。

このような問題が実際に起こってしまうと,予期していなかった多額の金銭の支払いを余儀なくされ,会社の経営に大きな影響を与えかねませんし,従業員に不満がたまり,貴重な人材の流失にもつながってしまいます。場合によっては,労働基準監督署から臨検を受け,是正勧告などの行政処分を受けることもあります。度重なる指導にもかかわらず,法違反の是正が行われない等の場合,刑事処分を受けることもあります。

このため,このような問題が起きないよう,労務コンプライアンス体制を構築しておく必要があります。

 

3 労務コンプライアンス体制の構築は弁護士に相談

労務コンプライアンス体制を構築するには,まず,会社において改善すべき点を洗い出す必要があります。その上で,ハラスメントや長時間労働等の発生を防止するの必要な就業規則賃金規程等を作成することになります。このためには,労働関係法令に精通した弁護士相談することが有用です。

また,労務コンプライアンス体制は一度構築すれば終わりではなく,正常に運用されているのかどうか,継続的に確認しておくことも必要です。そのためには,弁護士と顧問契約を締結し,日常的に弁護士と相談ができる体制にしておくことも有用です。

労務コンプライアンス体制の構築は,弁護士に相談することをお勧めします。

 

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