スメハラ社員への対応

皆様は、スメルハラスメント、いわゆる「スメハラ」という言葉をご存じでしょうか。近年、様々な種類のハラスメントが話題となり、職場環境の調整や整備に対する社内外の意識が高まっています。本稿では、その中でも、特にデリケートで対応に苦慮するスメルハラスメント、いわゆるスメハラについて解説します。

1 スメルハラスメントとは何か

スメルハラスメント、いわゆるスメハラとは、匂い・香りによって、周囲を不快にさせるというハラスメントのことをいいます。スメハラでは、例えば、体臭や口臭、煙草や香水の匂い、食べ物の匂いが問題となります。ある社員の体臭、煙草や香水の匂いが周囲に蔓延し、他の社員がその匂いが気になって業務に集中できない、ある社員の口臭がきついため、その社員と近くで会話するのがつらい、といった苦情が寄せられます。スメハラは、コミュニケーションの悪化、職場環境の悪化により生産性を低下させうる重大な問題です。

2 スメルハラスメントの特徴

他のハラスメントと比べ、匂いや香りに対する意識や感じ方には、個人により大きな差があり、ある社員がスメハラと感じても、加害者や他の社員はスメハラとは感じない、といった場合も多いことが、スメハラの解決を困難にする事情のひとつです。実際、スメハラを訴える被害者側が過敏になっているケースも見受けられ、周囲に対してどこまでの配慮が必要とかという問題が生じる場合もあります。
また、スメハラでは、体臭、口臭といったデリケートでプライバシー性の高い事項が問題となることが多いことも、他のハラスメントに比して対応に苦慮する理由のひとつです。体臭や口臭が問題になる場合、スメハラを行っている本人は、自分なりに対策を行っても改善が見られないケースや、そもそも自分が発している匂いや香りに気づいていないケースも多くあります。社員に対して、このようなデリケートな問題を指摘するという性質上、体臭や口臭についてスメハラを指摘、注意することが、反対に、スメハラ加害者に対するハラスメントに該当してしまうおそれもあります。

3 スメルハラスメントへの対応

このように、スメハラは、特に対応が難しいという性質がありますので、まず第一に、スメハラが生じないような職場環境作りを行うことが重要になります。例えば、社内で空調機器の設置、整備を行うようにしたり、社内を定期的に換気するように心がけることが挙げられます。また、スメハラが生じうること、匂いや香りの感じ方は個人差があるので周囲に配慮する必要があることを社員に対して啓発し、食後の歯磨き、発汗時の汗拭き等により清潔さを保つように習慣づけや注意喚起を行うことも考えられます。香水の使用禁止や所定の場所・時間以外での喫煙禁止については、社内規則を定めておくことも有効です。
次に、スメハラが起こってしまった場合の対応策として、被害者が直接加害者に注意する等してトラブルが生じることのないよう、ハラスメントに関する相談窓口を設置しておくことが望ましいでしょう。また、スメハラは懲戒事由には該当しないことが殆どですので、加害者に対しては、事情聴取等を行った上、パワーハラスメントに該当しないような態様で、注意を促すことになります。

4 まとめ

このように、スメルハラスメント、いわゆるスメハラは、他のハラスメントと比べて特にデリケートで、対応が難しいという特徴があります。そのため、スメハラに対しては、専門的な知識を有する弁護士に相談しつつ、適宜適切な対応をとることが有益です。
弊所では、労働問題、職場環境に関する問題をはじめ、社員のハラスメント問題に対する対応についても、ご相談を多く取り扱っています。
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