Q.生理休暇の事前申請と不正取得への対応法
質問
労基法に規定されております「生理休暇」につきまして、不正取得が疑われる場合、事前申請を拒否することはできますか。
回答
会社が事前申請を認めているという事情がない限り、生理日の就業が著しく困難であるか否かもわからない状況での事前申請に対し、拒否すること自体はできるものと考えられます。
生理休暇の取得について明確な基準というものはなく、「生理日の就業が著しく困難」であればよく、苦痛は従業員の主観的なものでもよいといわれています。
もっとも、会社が事前申請を認めているという事情がない限り、生理日の就業が著しく困難であるか否かもわからない状況での事前の申請は生理休暇を設けた労働基準法の趣旨に反すると考えられます。今後は、事後申請にしてもらうように検討されるのもよいでしょう。
なお、生理休暇自体は無制限に休暇を取得できるわけではなく、休暇中の行動等から明らかに生理休暇の不正取得であることが判明した場合には、取得を認めずに欠勤扱いにするべきですし、懲戒事由に該当すれば懲戒処分も検討するべきでしょう。
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