Q&A「基本給・賞与の待遇差への対応【同一労働同一賃金】」

テーマ:基本給・賞与の待遇差への対応【同一労働同一賃金】

質問

正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間に、基本給・賞与の待遇差がある場合、パートタイム・有期雇用労働法に違反しないように、その待遇差を埋める必要はありますか?

 

回答

正社員とパートタイム・有期雇用労働者とが、職務の内容や職務の内容及び配置の変更の範囲が、ほぼ同じ場合には、基本給・賞与の待遇が同じか否かを判定することは可能でしょう(パートタイム・有期雇用労働法9条・均等待遇)。

これに対して、職務の内容や職務の内容及び配置の変更の範囲が異なる場合、同じか否か、どの程度違っているのかを判定することは困難です(パートタイム・有期雇用労働法8条・均衡待遇)。

その場合、まず基本給については、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間で、長期雇用・短期雇用を念頭にその決定基準を違えても、人事施策として合理性が認められやすいでしょう。

次に賞与についても、将来の向けての労働者の意欲向上等の賞与支給の趣旨は、長期雇用を念頭にしていることから、正社員とパートタイム・有期雇用労働者とで異なる制度にしても、合理性は認められやすいでしょう。

そこで、パータイム・有期雇用労働法への対応策としては、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間で、あわててその待遇を合わせるのではなく、まずは就業規則において、職務の内容、職務の内容及び配置の変更の範囲を明確に区別すること、基本給・賞与の決定基準を明確化し、その基準に沿った運用を徹底することが大切でしょう。

 

同一労働同一賃金への対応についてお困りの経営者の方は、ぜひ一度労務問題に詳しい弁護士にご相談ください。

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