Q.パワーハラスメントと指導との違い
テーマ:パワーハラスメントと指導との違い
質問
最近、パワーハラスメントに対する世の中の批判が高まり、社内でもパワーハラスメントに対して過敏に反応する傾向が出てきています。
上司が部下に対し少し強く指導をすると、すぐに部下から「それはパワハラではないですか?会社に言いますよ」等と言われてしまい、指導をやりにくいといった声が聞かれます。
パワーハラスメントと指導との違いはどうやって判断すればよいのでしょうか?
回答
パワーハラスメントと指導との線引きは難しく、これといった判断基準があるわけではありませんが、要するに、「目的」と「手段」が合理的に説明できるか否かで考えるとわかりやすいと思います。
もっと分かり易く言うと、部下の成長のための指導と言えるのか、その行動に広い意味の愛情があるか否かといった視点も重要です。
たとえば、典型的な例をあげますと、人格を否定するような発言をすることは、その指導の目的を達成するための手段として必要とはいえませんので、パワーハラスメントと認定されるおそれが高くなります。
指導をする際は、本当にその部下のためになるのか、そのためになぜその手段を選択したのかを合理的に説明できるかについて、いまいちど心の中で確認してみてください。
ハラスメント問題への対応についてお困りの経営者の方は、ぜひ一度労務問題に詳しい弁護士にご相談ください。
企業は、日々、労働組合からの団体交渉の申し入れ、元従業員からの残業代請求、ハラスメント(パワハラ、セクハラ)の訴え、解雇に伴うトラブルなど、あらゆる課題を抱えています。誰にも相談できずに悩まれていらっしゃる経営者の皆様も多いと思いますが、まずは一度、労働問題に強い弁護士にご相談ください。